脳出血後遺症による内反尖足と下肢装具

当院は脳血管障害の後遺症、麻痺の患者さんに多く携わっています。そこでわかる一つの例は下肢装具によって上下肢の機能をかなり悪化させてしまっていることがあります。


ある患者さんの目標は自宅内で下肢装具なしで歩けるようになることです。トイレに行く時は座った状態から履いていくことになりトイレがギリギリ間に合うといった状態です。しかし下肢装具のインソールに合わないアーチ、それによってひどいO脚になり、内反尖足が強度になり踵は地面につけられない状態、骨盤から上の全ての筋緊張が強くなり上肢は強度の痙縮になっていました。

この患者さんは当院の全身治療により約1ヶ月でつけられなかった踵はほぼ着くようになり、O脚も改善、歩行時の上肢の痙縮も軽減しています。「足の裏が地面につく感覚を麻痺後初めて感じることができた」と大変喜んでいました。


合っていないリハビリと下肢装具で悪化している患者さんが多くいるのは事実です。麻痺の患者さんの辛さがどれほどしんどくて嫌になるか、私にもドクターにもPTの先生にもわかりません。ある患者さんは重くてしんどくて寝れない、取って欲しい、死にたいくらいだと言いました。少しでも目に見える形で患者さんに少しでも喜んでいただけるようさらに学び続けます。

下肢が強い痙縮の患者さんの改善例動画を近日載せる予定ですのでご参考にしていただけたらと思います。

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